怪獣大戦争 <その3 統制官>
ゴジラ映画に初めて姿を伴って登場する異星人がX星人である。
この後ゴジラ映画には、キラアク星人、M宇宙ハンター星雲人、ブラックホール第三惑星人など、数々の異星人たちが登場するが、やはり一番スタイリッシュで、頭脳明晰、そのうえどこまでも狡猾で冷徹なキャラクターといえばX星人をおいて他にあるまい。
そのX星人の首領である統制官を演じるのは、土屋嘉男。彼の一世一代の名演技・・などと言っては失礼か(^^;)。
それほどX星人統制官は、この作品の主要人物として一際怪しい魅力を放っている。
懐かしく思い出すのは、2004年の最終作「ゴジラ・ファイナルウォーズ」において、大胆なアレンジを施されたX星人が登場し、「怪獣大戦争」への深いオマージュが感じられた事だ。やっぱりオレはX星人が大好きだったのだ。
Aサイクル光線と不協和音の攻勢に、もはや勝機はないと悟った統制官が、「怪獣大戦争マーチ」の旋律をバックに 「我々は脱出する。未来に向かって脱出する。まだ見ぬ未来に向かってな・・・。」 の名セリフを叫んで自爆するシーンには、子供ながらに思わず目頭が熱くなったものだ。ゴジラ映画史上、最高にドラマティックな場面の一つだろう。
<まだまだ続く>