エルモア・ジェイムス
図らずもDUST MY BROOM が出てきたところで、エルモア・ジェイムス などをそこはかとなく・・・。
1918年のミシシッピ生まれで、ロバート・ジョンスン(1911年生まれ)とは交流もあり、言ってみれば師弟関係のようなものである。つーのは、エルモア・ジェイムスの代名詞ともなっている、DUST MY BROOM の原曲は、ロバート・ジョンソンの I BELIEVE I'LL DUST MY BROOM なのである。
まぁそんな話は横に置いておいて、この人のスタイルにもなっているスライドギターの味というか、しつこさ(笑)が、ブルーム調と呼ばれるギターをオープンチューニングにして、ボトルを滑らせギャララ、ギャララ、ギャララ、ギャララと3連をぶちかますアレである。大体、どの曲を聴いても同じように聴こえるというのはブルース入門者がよく漏らす感想であるが、エルモア・ジエイムスなどは、その最たるものだろう。たとえば、DUST MY BROOM を聴いた後で、MAKE A LTTLE LOVE という微妙に猥褻な響きの唄、はたまた EARLY IN THE MORNING という女に逃げられた哀しい男の唄などを聴くと、間違ってプレイヤーをリピートモードにしていたのかと思わず歌詞カードを見てしまうといった具合なのだ。
エルモア・ジェイムスは、マディ・ウォーターズ同様、いち早くバンドスタイルでブルースを演奏した先駆者でもある。
マディのような泥臭さはないが、都会的で破天荒なエネルギーはこの人のギターの真骨頂だろう。大音量で聴いた時の凄まじいカタルシスはとても言葉では言い表せない。
で、エルモア・ジェイムスというブルースマンをオレに教えてくれたのは、もちろんブライアン・ジョーンズである。