LITTLE WINGよ永遠に IC-70 / TOSHIBA
1970年頃だったと思う。大阪万博・EXPO'70に代表されたように、70という数字は当時とても未来的な響きを持っていたように記憶している。そんな中発売されたこの小型ポータブルラジオは今見てもそのシンプルなデザインの秀逸さが際立っとるね。毎週見とった「サザエさん」のスポンサーが東芝で(今もやけど・・・)、きれいなオネエさんが思い入れたっぷりに「アイシー、ナナジュウゥ~」なんて囁いとったCMを今でも覚えとる。(ラジオでっせ、ラジオ・・・笑)
シルバーで覆われたコンパクトなボディ。向かって右に付いとる2個のツマミは上がチューニング用、下が電源スイッチ兼ヴォリューム調節用になっとる。確かグッドデザイン賞も貰っとるはずよ。
ICとかFETなんてもんが最先端技術として売り文句になっとったし、子供ながらにカッコイイと思ったね。実際、性能も良かったよ。
このラジオからは、ずい分たくさんのポップスを教えて貰った。スリードッグナイトの「アン・オールド・ファッションド・ラブソング」、カーペンターズの「スーパースター」、エルトン・ジョンの「イエス・イッツ・ミー」、ジョン・レノンの「ラヴ」、南沙織の「17才」・・・。音楽の情報源は全てこの1台のラジオだった。
もう壊れて鳴ることはないけど、大切な想い出の品やね。
この底についとる金属製の小さいウィングを広げると、アンテナを最長に伸ばした時も安定して置くことが出来た。
なんか可愛い、LITTLE WING・・・小さな羽根。