ADAM & EVE / GOLDEN HALF
ガールグループといえば何も海の向こうばかりではない。
日本が誇るガールグループといえば、やはりゴールデン・ハーフでしょう。
1970年にスリー・キャッツの「黄色いサクランボ」のカヴァーでデヴューした時には5人組だったらしいが、オレが覚えているのはエバ・マリ、マリア・エリザベス、高村ルナ、小林ユミの4人になってからのゴールデン・ハーフだ。
ドリフの「8時だョ!全員集合」なんかによく出ていたな。全員がハーフで、その日本人離れしたキュートなルックスを武器に、歌に踊りに健康的なお色気を振りまいていた愛すべきガールグループである。
徹底して「太陽の彼方」や「ロコモーション」、「24000回のキッス」といったカヴァー曲でヒットを飛ばして行った彼女たちだけど、このアルバム「ADAM & EVE」(1973年)はその結晶といってもいいだろう。"ポール・アンカ ニール・セダカを唄う" というサブ・タイトルが示すように全曲ポール・アンカとニール・セダカのカヴァー・アルバムである。
この時は既にユミが脱退してエバ、マリア、ルナの3人になっているのだけれど、非常に中身の濃い、聴き応えのある作品に仕上がっている。
ただし、このアルバムにはアレンジャーが3人関わっていて、その能力の違いで楽曲のクォリティに多少バラツキがあるのが惜しい。ダントツにカッコイイのは、たかしまあきひこアレンジの「アダムとイヴ」、「ロンリー・ボーイ」、「エヴリ・ナイト」であり、英語が堪能な彼女たちにわざわざダサイ日本語の歌詞を唄わせてしまった川口真アレンジの「恋の片道切符」や「カレンダー・ガール」などはほんとうに勿体ない気がする。とはいえ、彼女達の歌唱力の非凡さは十分に発揮されている。
ともすればお色気バラエティ・アイドル的なイメージばかりが先行するゴールデン・ハーフは、実は素晴らしい実力を持ったグループだったのだ。それを証明する名盤がこのアルバムだといえるだろう。(ちょっと褒めすぎか・・・^^;)
これだから紙ジャケは止められないのよ(笑)。
ちなみにオレ、エバが大好きでした・・・^^;)。
<メンバー>
エバ (エバ・マリア)
マリア (森マリア・エリザベス)
ルナ (高村ルナ)
<収録曲>
1.アダムとイヴ
2.ダイアナ
3.マイ・ホーム・タウン
4.シンデレラ
5・ロンリー・ボーイ
6.エヴリ・ナイト
7.恋の片道切符
8.恋の一番列車
9.悲しきクラウン
10.カレンダー・ガール
11.オー・キャロル
12.小さな悪魔