グッド・ナイト・ベイビー
小学生時代に流行った唄で、ブルー・コメッツの「ブルー・シャトウ」と並んで思い出深いのが、1968年の大ヒットナンバー、
ザ・キング・トーンズの「グッド・ナイト・ベイビー」。
「♪グンナーイ、グンナーイィベイビー、ナミダコラーエーテェ~」
その頃は歌詞の意味もよく分からず、このサビだけがブルー・シャトウの「♪モリトンカツ、イズミニンニク・・・」と同じように、オレたちの間では面白半分に唄い廻された。
そもそも、この唄が男と女のセンチメンタルなラヴソングだと知ったのは、ずい分後のことだった。
それまではてっきり、どこかのお父さんが、まだ幼い我が娘に子守唄がわりに聞かせている唄だとばかり思っていた(笑)。
ザ・キング・トーンズの結成は1960年というから、オレが2歳の時だ。
オリジナルメンバーは内田正人、成田邦彦、石井迪、加生スミオの四人。メンバーが多少替わったものの、内田正人(右端)の繊細なハイトーンは健在。現在でも地道に活動しているという、とてつもなく息の長いコーラス・グループである。
今では全く考えられないことだけれど、テンプテーションズやミラクルズ、プラターズといった黒人コーラスグループにもひけをとらない、日本人による素晴らしいR&Bが、当然のように歌謡曲のヒットチャートを賑わしていた時代が日本にもあったのだ。