MY BLUE HEAVEN
たぶんオレと同世代くらいの方だろう・・・。
この男性は気仙沼でずっとジャズ喫茶を経営されていて、今回の震災のためにお店が壊滅的な被害を受けたにもかかわらず、何とか使えそうな真空パックのコーヒー豆や泥にまみれたレコードなどを壊れた店の中から回収して、避難所で臨時の青テントのジャズ喫茶を始めたという。辛い生活を強いられている人たちに少しでも暖かいものと音楽を提供したいという、ただそれだけのシンプルな思いが胸を打つ。
「インスタントよりはマシでしょう。」と笑う彼の顔は意外なほど明るかった。
もちろん、顔には出さない苦悩や不安はお持ちなのだろうが、淡々と語る彼の姿に、大自然が与えた過酷な試練にも全く動じない本物の優しさと逞しさを見た思いがした。