こんなオレにも、やはり明日が見えず途方に暮れた時期が何度かあった。そんなときに、この「スローバラード」は心に沁みた。
言葉のひとつひとつが目が覚めるほど新鮮で、圧倒的にリアルだった。こんな歌詞を聴いた事がなかった。
オレはこの曲を聴くと、「さらば青春の光」のなかのジミーとステフが頭に浮ぶ事がある。ジミーの一途な思い込みに対して、ステフは冷淡に拒絶する。
ぼくらは、とてもよく似た夢を見たけど、それは決して同じ夢じゃなかったんだ・・・という最後の切ない叫びが儚く悲しい。
スローバラードは、忌野清志郎が残した永遠のブルースである。